Slackコネクトで取引先とやりとりする|始め方と営業の運用ルール
取引先から「Slackでやりとりしませんか」と言われることが増えました。メールより返事が早く、ファイルの共有も楽。一方で、社内のSlackに社外の人が入ってくることに不安を感じる人もいるはずです。
その橋渡しをするのが「Slackコネクト」です。この記事では、営業が取引先とSlackでつながる時に知っておきたい始め方と、トラブルを防ぐための運用ルールをまとめました。
Slackコネクトでできること
Slackコネクトは、別々の会社のSlackどうしをつなぐ機能です。つなぎ方は2つあります。
| つなぎ方 | 中身 | 使えるプラン |
|---|---|---|
| チャンネルの共有 | 自社と相手の会社が1つのチャンネルを共有する | 有料プラン(参加する各社も有料プラン) |
| DM | 相手の会社の人と1対1でやりとりする | すべてのプラン |
チャンネルを共有すると、それぞれの会社のSlackの中に同じチャンネルが表示されます。相手は自社のSlackから参加するので、こちらのワークスペースに相手のアカウントを作る必要はありません。1つのチャンネルには最大250の組織が参加できます。
チャンネルの共有には、原則として参加する各社が有料プランである必要があります。取引先が無料プランの場合は、まずDMで始めるか、相手に確認してから進めましょう。
チャンネルを共有する手順
チャンネルを共有する手順は次のとおりです(有料プランの場合)。
- 共有したいチャンネルを開き、チャンネル名を押す
- 「設定」タブの「Slack コネクト」から「メンバーを追加する」を選ぶ
- 相手のメールアドレスを入力し、「外部のオーガナイゼーション」として招待する
- 相手の権限(投稿と招待ができる/投稿のみ)を選び、「招待を送信する」
相手が招待を受け入れると、チャンネルがつながります。会社によっては、送る側と受ける側のどちらか、または両方で管理者の承認が必要です。承認に数日かかることもあるので、商談のスケジュールが決まっているなら早めに招待を送っておくと安心です。
なお、全員が参加する #general チャンネルには社外の人を追加できません。取引先とのやりとりには、専用のチャンネルを新しく作るのが基本です。
DMで始める手順
まずは担当者どうしで話したい、という時はDMが手軽です。「ホーム」の「ディレクトリ」から「外部」を開き、「DM を開始する」で相手のメールアドレスを入れて招待を送ります。相手が同じ画面で「承諾する」を押すとつながります。
DMはすべてのプランで使えるので、相手が無料プランでも始められます。ただし、やりとりが増えて関係者が増えてきたら、チャンネルに移したほうが情報が散らばりません。
社外の人の見分け方
社内と社外の人が同じ画面に並ぶので、誰が社外かは常に意識しておく必要があります。Slackでは次の印で見分けられます。
- プロフィール写真の右下に、相手の会社のSlackのアイコンが付く
- 会話名にカーソルを合わせると、社外の人が参加していることが表示される
- 社外の人がいる会話を開くと、上部にそのことを示す表示が出る
- 共有チャンネルは、初期設定ではサイドバーの「外部とのつながり」にまとまる
うっかり社内向けの話を書き込まないよう、共有チャンネルはサイドバーで社内のチャンネルと分けておくのがおすすめです。
営業チームで決めておきたい運用ルール
Slackコネクトの機能そのものより、運用のほうが事故は起きやすいものです。営業チームで最初に決めておきたいことを挙げます。
チャンネル名に「ext-」と社名を入れる
#ext-みどり商事 のように、社外と共有するチャンネルには決まった接頭辞を付けます。名前だけで社外だと分かり、検索でも探しやすくなります。案件ごとに分けるなら #ext-みどり商事-導入 のように続けます。
社内の相談は別のチャンネルで
「この値引き、どこまで出せますか」のような社内の相談を、共有チャンネルに書いてしまう事故は少なくありません。案件ごとに社内用のチャンネル(#案件-みどり商事 など)を作り、相談はそちらで行います。共有チャンネルは「相手に見せてよいことだけを書く場所」と決めておきます。
ファイルと決定事項の置き方
見積書や契約書は、版が分かるようにファイル名に日付や版数を入れます(例: 見積書_みどり商事_20261010_v2.pdf)。金額・納期・担当者が決まったら、その投稿をピン留めしておくと、後から入った人も経緯を追えます。
担当が替わる時の引き継ぎ
担当者の異動で共有チャンネルを離れる時は、後任を先に招待し、チャンネルで相手に紹介してから抜けます。相手から見ると、知らない人がいつの間にか入れ替わっているのが一番不安です。
ゲストとの違い
社外の人を招く方法には、Slackコネクトのほかに「ゲスト」があります。ゲストは、相手を自社のワークスペースに招いて参加してもらう方法で、有料プランで使えます。1つのチャンネルだけに参加できるシングルチャンネルゲストと、複数に参加できるマルチチャンネルゲストがあります。
相手もSlackを使っているならSlackコネクト、相手がSlackを使っていない、または自社のワークスペースに限定して参加してほしいならゲスト、と考えると選びやすくなります。
取引先ごとにツールが違うなら
Slackコネクトでつながれる取引先ばかりではありません。ある会社とはSlack、別の会社とはChatwork、さらに別の会社はGoogle Chat。営業の現場では、こうした状態がむしろ普通です。
チャットマンションは、Slack・Chatwork・Google Chat・Teamsなど8つのチャットをひとつの受信箱にまとめるデスクトップアプリです。共有チャンネルも普段のチャンネルと同じように一覧に並び、届いた順に読んで、そのまま返信できます。自分宛てのメンションは色付きで表示されるので、取引先からの問いかけを見落としにくくなります。

まとめ
Slackコネクトは、取引先との距離を縮めてくれる便利な仕組みです。そのぶん、社内と社外の境目が見えにくくなります。チャンネル名の付け方と、社内の相談を分ける約束。この2つを最初に決めておけば、安心して使い始められます。